--3回なさった手術について実際にどのような手術でどんなふうに大変だったのかをお話いただけますか
まず、1回で終わらせてしまう場合は、大腸を摘出して小腸の一部を使ってJパウチという袋を作り、その小腸の先端と直腸を繋ぐということをやります。私の場合はまず、1回目は大腸を全摘して人工肛門を作りました。人工肛門というのは小腸の先端をお腹から出して便を排出するというものです。1回目の手術が9月で2回目が翌年の2月だったのですが、2回目では小腸を使ってJパウチを作りました。この時同時に直腸に繋ぐという選択肢もあったようですが、これはお医者さんの判断で、もうワンステップおこうということで、この時も人工肛門にしました。そして3回目でようやく人工肛門をはずして直腸と繋いで自然排泄ができるような状況になりました。1回目の手術の時はこの人工肛門というのが初めてだったので、人工肛門というと何やらおどろおどろしい感じがするのですけれど、たしかに不思議なものですね。これは当然経験した人でないと分からないと思いますが、ただ、排便を我慢する必要がないという意味では、社会生活を送る上でとても便利なものではありました。人工肛門というのは、小腸の先っちょをお腹の外に出すんですけれど、なんかでべそみたいな感じなんですが、そこから便を排出するので、それを受ける袋、パウチというんですが、これをお腹に貼り付けるわけです。そして袋が一杯になるとトイレに行って出してまた封をするようにするのですが、この袋そのものを二日に一度取り替えないといけないんです。これはシャワーを浴びるときにやるのですが、これが慣れないと結構大変なんですね。慣れればたいしたこともないのですが、それでも10分くらいはかかりますね。その手間は大変なんですが、やはりトイレに駆け込まなくていいというのはとても便利なものです。ですから人工肛門を付けている方はたくさんいると思いますが、私としては慣れてしまえばそれほどたいしたことはないなと感じていました。次に2回目の手術の後は腸閉塞になりまして、これが結構苦しかったです。2週間ぐらいかかったと思いますが、やはり手術の回数が増えると癒着も多くなるらしいですね。そして3回目のときも腸閉塞をおこしまして、これもちょっと苦しかったですね。
|